1300年、初めての空間体験

2011.3.2|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

薬師寺東塔02

 

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

今日はまさに、とても貴重な建築空間体験のご案内です。

 

奈良市にある薬師寺では今月、なんと1300年前の創建以来初めて、国宝の三重塔「東塔」の内部が一般公開されているんです。今まで、寺の関係者の方以外、誰も見たことがないんですよ、これはすごい!

 

いつも外観を見てその美しさに見とれている、あの東塔です。その内部空間を体験できるとあれば、これは建築屋垂涎のイベントであります。

 

この特別拝観は、夏ごろに開始予定の解体修理を前にした、粋なはからいみたいですね。明治31年におこなわれた前回の解体修理から約110年間を経て、心柱の腐食などの老朽化が進み、地震による倒壊などが懸念される状態になってきているようです。修理が始まると「覆い屋」が設けられるため、以後約8年間は外観も見ることができなってしまいますから。

 

ちなみに寺院にある「塔」というのは、そもそもいわゆる「用途」をもった建築物ではありません。仏様のお骨を納めた、どちらかというとモニュメント的なものですから、三重塔と言っても、三階建てで各階に部屋がある、というものではないんですね。

 

今回公開されているのもその初層部分。いわゆる一階で、画像がそれです。拝観者のために特別にライティングされていて良く見えます。なんといっても塔を支えている太く長い「心柱(しんばしら)」がすごい迫力ですね。また、天井一面には、想像上の花「宝相華(ほうそうげ)」が描かれていて、それも見られるようです。

 

なお、公開期間中は、1981年に再建された西塔の方も同様に、内部が1日3回公開されているとか。約1300年の築年数の違いを見比べることもできるというわけで、これがまた楽しみであります。

 

今月21日までしか、公開されていないのです。これは早急に、是非是非行くべし、であります!