ニッポンのサイズ

2011.3.13|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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『ニッポンのサイズ 身体ではかる尺貫法』 石川英輔著 淡交社

 

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

建築の世界では、まだ結構「尺」や「寸」といった長さの単位が使われていますし、「畳(じょう)」という単位もまだまだ間取りを考える上で、広さの基準になっていますね。

 

いわゆるメートル法による単位がほとんどを占める世界で、家づくりではなぜこのように尺貫法が生き残っているのか、本書は、それに答えてくれる一冊です。

 

本文にはこうあります。

「尺貫法は、昔の人が日本人の大きさを基準として、それぞれの目的に使いやすい長さや重さを基準にして決めた、いわば『ニッポンのサイズ』の単位だから、感覚になじみやすくて当然なのである」

 

「起きて半畳寝て一畳」という言葉があるように、人間の大きさを反映した「畳」というものを基準に部屋の広さを考えるとわかりやすい、そういうことなんですね。

 

本書では、長さの単位である尺や寸の他にも、容積の単位である升や合、重さの単位である貫や匁、広さの単位である坪や町などなどが扱われています。

 

それらの様々な日本の度量衡単位について、その由来や歴史をひもとき、その意味を確かめ、そして現代にその有用性を訴えるという良書であります。

 

著者は元々SF作家でしたが、現代は江戸学の権威となられた石川英輔氏。江戸に興味がある私は、氏の著書を何冊ももっていて、時々読み返していますね。

 

この本も、読むと必ず、古人の知恵に敬意を表したくなりますよ。