エネルギーシフト

2011.4.14|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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いつもお読みいただきありがとうございます。

 

今日、環境エネルギー政策研究所の飯田所長へのインタビュー記事を読み、深く共感しました。

 

この研究所は、代替エネルギーの研究で知られており、今ここから発せられる「戦略的エネルギーシフト」という提言に注目が集まっているのだそうです。

 

イメージ図を見ていただくとわかる通り、これは、電力の約3割を原子力に依存する現在の状態から、徐々に自然エネルギーなどへ比重を移し、エネルギーの全体バランスを変えていこうとする案なんですね。

 

先日も書きましたが、今回の原発事故で「原子力は人間が制御できるものでない」ということがわかったと思います。しかし、そうは言っても他のエネルギーへの移行ができるとは、皆思っていない。そんな風潮があるようにも感じられます。

 

飯田所長いわく、世の中の人々は「原子力は避けたい」と思っているが、「やはり必要」という刷り込みに影響されている。原子力関係者は「原子力は継続するが、ほとぼりが冷めるまでは石炭火力と天然ガスでつなぐ」というシナリオを書いている、と。恐ろしいことですね。

 

しかし、今のような時しかそうした大きな移行を決断する時はないと、私などは思っていますので、自然エネルギーのシフトは充分に可能だとするこのような提言には、とても勇気づけられますよね。

 

これは、現在は全体の10%程度である自然エネルギーの割合を2020年までに30%、2050年には100%に上げる、ということを目標に掲げた内容です。自然エネルギーの内訳は水力や太陽光、風力、バイオマス、地熱発電などです。

 

エコ先進国ドイツでは、電力に占める自然エネルギーの割合を過去10年で6%から16%に増やしています。さらに今後10年で35%に伸ばすのが目標なのだそうです。やはりこれは、国を挙げて、政府がテコ入れをすることで投資や技術開発は進み、市場は広がっていく、ということのよい例です。それに倣うべきだと。

 

さらに提言では、「原発に象徴される大規模なシステムに依存し、電力会社が市場を独占し国家が一元的に管理するという現状を改め、「小規模・分散型」のエネルギーシステムへ移行すること」が訴えられています。

 

私が思うに、このイメージ図で一番大切なところは、2050年には、全体の必要電力量が今の半分になっている、というところだと思います。省エネ、エコライフを皆が進めることで、電力量が少なくなる。それと自然エネルギーへのシフトを同時並行で進めれば、その実現はかなりのスピードアップが見込める、そういう考え方ですね。

 

省エネ、エコライフを指向する気持ちと、自然エネルギー利用をよしとする気持ちは、非常に重なり合っているもののように思います。そのような方向を我々みんなで向くことが出来れば、社会はもっとスリムに、安全に、しかも気持よくなっていく。

 

パッシブシステムを搭載した木の家をつくる仕事も、それと軌を一にしていると感じられます。私はこの提言に賛同しますし、そのような指向がもっと社会に広まっていくことを心より願うものです。