キッチンの高さ

2011.8.31|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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ご愛読、ありがとうございます。

 

KJWORKSがつくる木の家「木想家」では、キッチンを家具として造り付けることが基本です。

 

その土地、そのご家族にあった形のキッチンを、その都度、家と一緒に考えていきますので、最初のヒアリングの際にもキッチンについてのご要望をしっかりと確認し、プランを考えるときに一緒にキッチンの形や向きも検討します。そして実施設計では、その機器の種類、収納配置なども細かく決めて図面を引き、そして世界にひとつの、その家にしかないキッチンができあがるんです。

 

その時に、とても大事なのが、そのキッチンカウンターの高さ。毎日使うものだから、一番住まい手にピッタリの高さに
したいですよね。そこは造付家具ですから、どのような高さにでもつくることができますし、だからこそその決定は難しいとも言えます。これについてはいつもお客さまと話し合いを重ねて、決定していますね。

 

写真は、KJWORKSのモデルハウス「阿蘇小国の家」の造付キッチンです。火と水がL型の配置で、写っていないこの左側に冷蔵庫や食器棚があります。

 

このキッチンの高さは、右側のシンクがある人造大理石カウンターが86センチ。これがKJWORKSのキッチンの基本寸法で、手前に見えるミーレの食洗機なども標準寸法できっちりおさまる高さです。

 

奥のIHの部分には、ちょっと段がついているのが見えますでしょうか?IHのほうはカウンターの天板一枚分、4センチ低くなっていて、82センチです。これは、カウンター天板の素材の違いと、その使い勝手を考えて決めた高さなんですよ。

 

シンクがある方の天板は人造大理石、IHのほうはステンレスで出来ています。そしてその間に天板一枚分の段差をつけることで、うまく素材を切り替えることができていますね。

 

また、どちらかというと水よりも火の方が、「低いほうが使い良い」ですね。シンクが低いと、洗い物をするときに腰が痛くなったりしませんか?逆に火の位置が高くなると、雪平鍋の持ち手などが持って操作しにくくなりますし、大きなズンドウ鍋などだと、中身が見えにくくなったりします。

 

そのようないくつかの課題を、L型で高さを変え、天板の素材も変えてスマートに解決した、なかなか素敵なキッチンだと思います。

 

人造大理石カウンターのほうは向こう側からちょっとした食事やお茶を飲んだりもできる大きさにしていて、さらにそのまま本棚のあるパソコンコーナーのような場所へつながるという、これも造付家具だからこそできる技ですね。部屋の中にキッチンという設備機器が置いてあるように感じられる家とは、その雰囲気が全然違っていますよね。

 

なおかつ、ここはモデルハウスですから、このキッチンひとつで、2種類の高さをお客さまに体感していただけるという、そんな意味合いもあるわけなんです。

 

ちなみに、火と水が横並びのいわゆる「I型キッチン」ではそういう段差による方法が使いにくいので、シンクとコンロ(IH)のどちらを優先するか、その間を取るか、そういうこともしっかりとご説明し、認識をもった上で高さをお決めいただくことが重要です。 背の高いご家族だと、高さ90センチにすることもありますね。

 

アイランドの場合はまた違っていて、アイランドとバック棚とで素材と高さを合わせるか、変えるかという選択肢もあったりします。

 

造付だから何でもできる、ということではなく、高さも含めて使い勝手がよく、またメインの部屋の一部として見栄えも一体感をもつようなキッチンが理想ですね。

 

そんな素敵なキッチンを常にご提案していきたいものです。ちなみに、ヒアリングの時にお客さまから変わったご要望が出ると、それはそれで楽しいものなんですよ!