シティ・ファーム

2011.9.14|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

シティファーム02 

 

ご愛読、ありがとうございます。

 

今日は何やらショッキングピンクの画像ですが、これは実は「農園」の様子なんです。

 

最近の私は、わからないなりに「農」にも興味があって色々と気になるものを見ていますが、何ともびっくり仰天の話を読みました。それがこの農園の話。

 

ここは、オランダの農業会社であるPlantLab社が提唱している「シティ・ファーム」。何と屋内でおこなう農法なんです。

 

農作物というのは、土に植えられ、陽の光を浴びて成長する。それが農業というものの1万年の歴史の中で、長く変わらなかったものでした。

 

その中で、水耕栽培や先日ご紹介したドライフォグ栽培など、土がなくてもできる農法が徐々に生まれてきました。そして最後に残った、どうしても生育に必要な条件とされていたもの、それが日光だったわけですね。

 

しかし、このPlantLab社の農法では、ついにその日光が排除されてしまっています。その代わりになっているのは、LEDライトです。

 

同社が研究を重ねた結果、「農作物の栽培にとって必要な光の色は限られている」ということが突き止められたそうです。そしてLEDライトを使って、その必要としている色の光のみを照射することによる栽培が開始されたのだとか。

 

ちなみにその「農作物に必要な光の色」とは、青色、赤色、そして人間の目では見ることができない深い赤色で、これらが揃えば光合成がおこなわれる、とのことです。その結果が、冒頭のピンクの部屋、なんですね。

 

なお、この屋内農園では、「PlantLab OS」というシステムが栽培の全プロセスを制御しています。光の状態の他にも、気温、湿度、二酸化炭素濃度などが全てコントロールされており、さらにリアルタイムで農作物の状態を見極めるセンサーも同システムで管理されているのだそうです。

 

土も不要、日光も不要な農法。これが何を意味するか、というと、次のようなことが思い浮かびます。

「場所を選ばず、屋内で栽培できる」

「農園を立体的に積み上げることができる」

「屋内であるため、完全な無農薬栽培ができる」

 

想像すると、ビルの1階がスーパーマーケットで、上階あるいは地階が無農薬農園、なんてことがあり得るわけですね。そしてまさに産直で最短距離で無農薬野菜が手に入り、輸送コストと輸送時の排出CO2がなくなる、ということも。

 

LEDライトのコストという問題も現状ではあるようですが、これも徐々に解消されていくと同社は見ているそうです。

 

これらを読むと、何だか夢のような話に見えますが、果たしてこのような前代未聞の新しい農法がうまくいくのか、それはまだわかりません。私などは、驚きを通り越して、怖いような気すらしますね。

 

植物の成長には、何か人間には感知できないファクターがまだまだ絡んでいるのではないのかなあ。根拠はありませんが、そんな漠然とした不安のようなものを感じます。

 

しかし、この研究はもう施設建設の段階へと進んでいるようで、年内にアムステルダムで初のシティ・ファームが完成する予定だと言います。

 

まずは、その結果をしっかりと見極め、果たして本当の「楽園」なのかどうかを検証していくことが大切ですね。