食べる世界遺産

2011.9.16|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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ご愛読、ありがとうございます。

 

先日、世界遺産登録に向けて富士山を、という話をつぶやいたのですが、今度は「食べる世界遺産」の話です。

 

京都府が、儀礼などの節目に、祝いの席などで使われる「会席料理」を、世界無形文化遺産への登録対象にすべきとして、農林水産省へ提案するそうですね。

 

その調理から盛りつけ、配膳、もてなしの空間まで、料理と作法が美しく整った「会席文化」を形成している、というのがその理由で、提案内容には以下のような内容も含まれるそうです。

(1)日本料理を保護、継承するため、文化財として法的に位置付ける

(2)料理の基本であるだしやうま味を幼少期に体験させる食育活動の推進

(3)料理人の後継者育成

 

私、この記事を読んで、へええ、そんなものも世界遺産になるのか、と正直おどろいたのですが、少し調べてみると、いわゆる「世界遺産」と「世界無形文化遺産」とは違うものなんですね。

 

世界遺産には「自然遺産」と「文化遺産」があって、文化遺産の方は建物などの形のあるものが選ばれます。

 

比べて無形文化遺産は、その名の通り、形として長く残らないもの、例えば技術、芸能、食などの文化から選ばれるんですね。日本からは今まで「歌舞伎」や「能楽」など18件が登録されているそうです。

 

食文化のカテゴリーでは今までに、「フランスの美食術」「メキシコ伝統料理」「地中海料理」が登録済みだそうで、今年中に、「韓国宮中料理」も登録される見込みだとか。なるほど、そのような観点から見れば、「会席料理」は立派な日本文化のひとつですし、それでようやく納得できました。

 

現在京都府では、提案に向けた検討会議がおこなわれていて、そこでは登録すべき日本の食文化のイメージを「通常の和食を洗練させたハレの場での『会席料理』」であると確認したようですね。また、登録に向けて、「日本料理、会席料理、京料理、和食など言葉の整理が必要」との意見が出ているそうです。

 

確かに、私のような門外漢には、これらの言葉の違い、微妙なニュアンスが正直よくわかりません。今回の登録に向けてそれらがうまく整理されると、わかりやすくていいなあ、と思うのです。

 

しかし、その、そこはそれ、京都という特有の文化をもつ地ですから。そんなにすぱっと整理することが果たしてできるのだろうか?無形文化遺産への登録は喜ばしいと感じつつも、その辺りがちょっと気になったりもする私であります。