雲の新種

2012.2.24|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

雲の新種02

 

ご愛読、ありがとうございます。

 

日本ではあまり見たことがないような、空一面に広がる雲。何だか嵐の前兆のようで、少し不気味な感じですね。

 

実はこれ、最近になって生じるようになった気象現象なのだそうです。そして、今までの雲の分類にはなかったため、「新種」としてそこに加わることになったもの、なんですね。

 

雲の分類に新種が加わるのは、1953年以来、実に半世紀ぶりのこと。この雲には、「アスペラトゥス・クラウド(Asperatus cloud)」という名がつけられました。アスペラトゥスとは「荒い」という意味だそうです。

 

分類に「新種」を加えるためには、その雲が一回限りのものではなく、一般的な気象現象であることが、学術的に認められる必要があります。それは世界気象機関(WMO)での審議によって決定されるのですね。今回のアスペラトゥスの場合も、多くの気象学者の協力により、気象条件やデータなどが揃えられたとか。

 

今のところこの雲は、アメリカのアイオワ州やオーストラリアのような、広大な面積をもつ草原などの平地部に出現することが確認されています。上空一面が雨雲のような感じとなって嵐の前触れを思わせるのですが、その状態が継続するだけで、実際に気象条件が悪化することはない、というのが特徴だそうです。なるほど、いかにも新種っぽい、特殊な雲なのですね。

 

雲の新種

 

 

一体どのようなわけで、昔はなかったこうした雲が観測されるようになったのか。その理由はまだ明確にはなっていないようです。しかし、地球温暖化の影響などの新しい環境条件によって、これまでは生じてこなかったような気象現象が起きているのではないか、と推測されています。

 

雲という地球規模の現象にも、時代と共に変化がある。そのこと自体はとても興味深く感じられます。しかし、できればこの雲は、何と言ってもその見た目だけに、あまり頻繁には出てほしくない気がしますね。