こしらえる椅子

2012.5.24|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

つくる喜び01

 

ご愛読、ありがとうございます。

 

今日は、最近気になった椅子を紹介しましょう。写真がそれ、なかなかシンプルで可愛らしいですね。青いキャンバス布の座面と背もたれも、そのデザインによく似合っています。

 

ご覧のように、右端がその完成形、真ん中と左はその組み立てる前の部材です。この椅子は、自分で組み立てるという前提でつくられたものなんです。名前は「Coshell-Chair コシェルチェア」 、天童木工から出た新作です。

 

天童木工といえば、その高い木材の加工技術を生かして、素敵な木の家具を多く世に出している家具メーカーです。しかし、今までこのような「自分で組み立てる」タイプの椅子は、私の記憶ではなかったように思います。

 

家具職人による「ものづくりの喜び」を、お客さまに届けてみたい。そんな思いから生まれた家具だと、同社HPにはコメントされていますね。

 

昨今はIKEAの家具が広く出まわるようになっていますが、同社の家具はほとんどがこのような組立式です。それからの影響も少なからずあるようには思いますが、確かにものを組み立てるというのはとても楽しいことですから、その楽しさも一緒に提供できる椅子というのは、商品として充分「あり」だと感じます。

 

ただ、組み立てるのは付属の六角レンチで締めるだけ、とは言っても、その素材はやはり天童木工らしさ、技術を生かしたよいものになっているようです。フレームはホワイトビーチで、2m10センチの長い材を「一筆書き」のように曲げたもの。なかなか美しいですね。フレームに通すだけ、ということから選ばれているキャンバス(帆布)の座面も、その風合いが素敵です。

 

最小限の素材に 最大限の効果を与えること。

使いやすくて、美しく日常に溶け込むこと。

永く使い続けられること。

 

この椅子の説明として、このような文章がHPに掲載されていました。これはまさに、ものづくりの原点、私達KJWORKSが家づくりで考えていることに大きく重なり、とても共感できるものです。

 

この椅子の「Coshell コシェル」という名前がまた面白い。「こしぇる」とは、天童木工がある山形県の方言で、「つくる」という意味なのだそうです。「こしぇる = こしらえる」という感じなのでしょうね。

 

まさに自分で「こしらえる」椅子。なんだかとてもワクワクさせてくれそうな、気になる一品であります。