建築を学ぶ

2012.6.24|カテゴリー「日々の思い」|投稿者 山口敏広

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ご愛読、ありがとうございます。

 

今日、私のところへ、珍しいお客さまがお見えになりました。そのお客さまは高校3年生。大学進学にあたって、建築の方向へ進みたいが、実際にそれを職業にしている人に、建築という方向性について話を聞いてみたい、ということなのでした。

 

もちろん、いきなりお一人でお越しになったわけではありません。KJWORKSで家を建てて下さったお客さまが、可愛い姪っ子のために、ひと肌脱いでくださったというわけですね。叔父さんであるお客さま、そしてお母さまもご一緒に。

 

事前にそのお話をお客さまから頂戴して、その「叔父ごころ(?)」がとても素晴らしいことだと思いましたし、またその相談のお相手に私を選んで下さったのも、とてもありがたいことと感じた次第です。

 

そして今日、まずは自分の今までの歩みというか、経歴を「ひとつの事例」としてお話しました。

 

私は高校3年生の前半くらいまで、何か美術に関する職業に就きたいと思っていました。しかし親から見て、あまり喜ぶべきことではなかったのでしょうね、学校では数学が得意だった私に、「美術+数学」の世界として、建築という進路を父が示唆してくれたんです。

 

私は親の策略(?)にまんまとハマって建築の道に進み、そこから一気にその世界にどっぷりと浸かることになったというわけですね。そして建築学科を卒業し、大手の設計事務所を経て、現在の木造注文住宅の世界へと、建築をつくることを続けています、そんなことをお話しました。

 

また、建設業界にかぎらずどの業界でも同じですが、非常に厳しい時代であること、また設計にしても施工にしても建築の世界は、一定の時間勤務すれば作業が終わる、というものではないこと、だからこそ、好きでなければ続けられないと思う、そんなこともお話しました。

 

「建築の実務につくのに、今からどんな訓練をしておいたらいいですか?」という質問があったので、建築が絵や彫刻と違うのは、設計図という平面に、3次元構造物と空間を表現することで他人に情報を伝えるということ、だから2次元から3次元を想像できる能力、また3次元を2次元に表現できる能力、それが建築設計の根本です、とお伝えしたんです。

 

それを鍛え、そして建築を好きになるために、まずはよい建物を見て感動すること、そしてできればその図面を一緒に見て、これがこうなるか、という見比べを続けてみること、をお薦めしました。その中で、自分が好きな建物のジャンルというか指向が見えて、将来を照らしてくれるかもしれませんよ、と。

 

それともうひとつのお薦めは、「地図を描いてみること」。地図というのも街の図面ですから、その地図を見て目的地に行きたい人に向けて、要点を押さえたわかりやすい地図を描くというのは、図面づくりに通じるものがありますから。

 

そんなこんなで色々話をし、「ありがとうございました」と笑顔で帰っていかれました。私も嬉しかったですが、やっぱりちょっと話が難しかったかなあ、と、ちと反省もしています。それに、やっぱり建築が好きな私は、「素敵な職業です」という言い方しかできなかったようにも思いました。参考になったのかなあ…。

 

でもまあ、好きでやっている志事ですから、そうしか言えないですよね。私の話が、ものづくりの世界に進む後押しになるのなら、とてもありがたいことです!