福井の気づきブログ

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古民家リフォーム、解体しながらわかる面白いコト!

2019-12-10

カテゴリー「古民家再生リフォーム・古民家再生

投稿者 福井綱吉

食卓&台所の天井を捲ってみたら、以前はこれが本来の天井だったことがわかります!
和室8帖間の天井を捲ってみたら、これは化粧天井の裏側だったことがよく理解できます。

過去の古民家リフォームの事例はこちらにもアップしています。

 

12月4日から始まった古民家(田舎間=伝統建築)リフォーム。

1階の食卓&台所、そして、8帖の和室を一つにして家族の間に・・・

そこは2階の天井を破って小屋裏まで魅せる吹き抜けの計画。

 

そこで、食卓&台所と和室8帖間の天井を破ってわかったことが有ります。

左の綺麗な天井写真、これは、食卓&台所の天井には、30年以上前にその下に新たなビニールクロスの天井が作られたのです。

元々は、天井高のある、丸太梁と杉板張りの見える和風伝統建築の部屋だったと理解できます。

ここでは、カマドを焚いていたのかもしれません。

その証拠に、丸太梁や天井板に艶があります。

湯気や油物などが天井に付着したり、蒸気なども重なり艶ができたと考えられます。

 

一方、右の写真の天井は、和室の化粧天井の裏側です。

左の写真の天井と同じ高さの場所なんですが、最初から和室の化粧天井の裏側とわかっていますから・・・

丸太梁は薄皮が残り、磨いていません。

それに、天井板がかなり汚れています。

なんで汚れているのかと大工棟梁に尋ねたら。。。

棟梁曰く、

小屋裏の土壁を塗った後に、土壁の作業で汚れた床板を見えなくなる裏側(1階の天井側)に裏返した。

小屋裏の床板を汚れていない床板にするために、そのまま裏返したのだと。

お屋敷のシゴトなら、そんなことはしないのでしょうけど、この家は、その昔は田舎間の農家の家だったと推測すれば理解できます。

無駄なく材料を使い切ったという大工なりの判断だそうです。

 

今回、吹き抜けけとなるので、床板は捲ってなくしますが、

和室側の丸太梁は磨かれていないので、見栄えよく少々磨く必要がありそうです。

このあたりが、その建物の生い立ちによって随分、当時のシゴトに手間をかけているか、省いているかが、こんなところに現れてきます。

 

まだ始まったばかりの解体作業ですが、これから4か月の間、いろいろな「コマッタ!」が出てきそうです!

古民家リフォームって、そういうもんですけど!

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