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森林認証製品の小国杉の床板の納期についてのお話!

森林認証製品の小国杉の床板の納期のコトって中々理解してもらえません。
これは、小国杉の厚み40mm、働き幅160mm、長さ4000mmの床板の姿です。
小国杉の床板には、1等材(節のある床板)と上小無節材(ほとんど節の無い床板)があり、更に厚みから言えば、15mmと40mmで長さは基本4000mmです。
注文依頼によっては、厚みを20mmにすることもあります。
幅はというと、厚み15mmの床板では、120mmと135mmが基本。
働き幅は、注文によって150mmもできます。
ということで、毎月の丸太の市場での買い付けは、決められた幅の床板に合わせて丸太を選定し買い付けしています。
厚み40mm働き幅160mmの床板の場合は、大きな丸太で、丸太の真ん中から梁や桁を採った残り部分から原板を挽くことが多くあります。もちろん160mmの床板の採れる丸太の注文もしますが。。。
それで納期というと、だいたい最低3か月前には必要物件と使用数量を伝えないと丸太手配から製品までが間に合いません。
毎月の市場で大概は、決めたサイズ用の丸太は調達していますが、施設などの大口となると、丸太確保からの納期が必要ですから4~5か月は最低必要、余裕を見て施設物件の場合には半年ぐらい前に情報と発注手配をしておかないと製品が届きません。
森林認証材の小国杉は、小国町の山の生産者がわかり、どの山から誰が切り出したのか、それが小国町森林組合の市場に集められ、そこで製品仕分けをされ、セリして落札されます。毎月の月初と中頃の2回開催される土場のセリで落札するのです。
このセリに合わせて、買い付けた各種サイズの小国杉がの丸太を製材工場に持ち帰り、皮むきして、製品に応じた粗挽きして、集め有れた原板に一旦均一な水分にさせるために水をかけ、小国特有の地熱乾燥(温泉の源泉蒸気を利用した温泉乾燥)庫に2~3週間釜入れします。庫内の温度は60℃程度で。それから取出して、製材し床板加工して完成です。
特注サイズも可能ですが、特注となると、そのサイズに応じて丸太の選別が変わりますし、毎月の市場の日程を逃すと半月遅れますし、数量によっては一回のセリでは間に合わないこともある。というコトあ原板の為の丸太確保に2か月程度は確保する必要もある訳です。
こうした理解をしていないと小国杉の床板は手には届かないのです。
「間に合わなければ他の産地の製品でいいわ!」
そんな山の理解の無い輩の注文はまっぴら御免です!
工務店の私がこんなこと言うのは可笑しな話かもしれませんが、私たち木の家づくり工務店のスタッフが小国杉の内情を理解もせずでは、お客さんんに小国杉の理解が伝わりません。
どっぷりと浸かってこそ、産地の想いが街のお客さんに伝えられる!
そんな使命感の無いハウスメーカーや工務店、設計士に山の製品を使う資格はありません!