安本の木の家づくり日誌

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本漆喰をラフに仕上げる

2020-09-22

カテゴリー「こんな事がありました

投稿者 安本峰樹

現在大規模リフォーム中のIさんの家では内装工事が佳境に入ってきました。

Iさんの家では、2パターンの漆喰塗りが採用されています。
一つは、ローラーで塗るシンプルな表情のローラー漆喰。
こちらは寝室や個室などに採用されています。
二つ目は、コテで塗る漆喰。
どちらも漆喰でありながら施工方法により表情が異なります。
コテで塗る漆喰は厚めに塗ることができるので、表情を付けることができます。
Iさんの家には元々表情のついた左官材料が使われていましたが、
珪藻土にしては固く、漆喰にしてはやや黄色味がかっている素材で材料は分かりませんでした。
今回、LDKに塗る漆喰では色味は合わせられませんが塗った感じの表情を合わせるため
コテの厚塗り漆喰を採用しました。
今回入ってもらっている左官屋さんは市販の漆喰ではなく、全てご自分で調合される
オリジナル漆喰です。
市販漆喰の中には、プラスターボードに直接塗れるというのを売りにしている漆喰もありますが、
左官屋さんはそんな漆喰は、漆喰ではない!といいます。
と言うのも、プラスターボードの表面に貼っている紙は酸性ですが、
漆喰自体はご存知の通りアルカリ性です。
そのため、プラスターボードに本当の漆喰を塗ると中和してめくれてくると言います。
めくれを防ぐため本漆喰は必ず下塗りや下処理を必要とするので手間がかかるのです。
ところがプラスターボードに直接塗れる漆喰は、その手間を省ける代わりに
アルカリ性を調整する「何か」が混じっているとの事です。
そういった混じりけのある漆喰は、本当の漆喰ではない!と左官屋さんは厚く語っておられました。
こうした、素材から熟知した業者さんがいてこそ、本当にいいものができるのだと思います。
市販品が悪いとは言いませんが、それぞれの特性を把握して適材適所に使用することが重要だと思います。

漆喰塗りの様子。

コテで塗ると厚みを持たせられるので表情豊かです。
左官屋さんが使うコテの種類は意外と多いです。
写真では角に使うように、曲げられた小ぶりのコテで出隅部分を仕上げています。

 

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