この写真に写っているのは、外壁の通気胴縁と言う部材です。
白いのは、透湿防水シートでその上に、胴縁と言う細長い木を打ちます。
その上に外壁材を貼るのですが、湿気などを排出するために通気を取るために
胴縁を取り付けて隙間を空けています。
この写真では、その胴縁の向きが違うことにお気づきでしょうか?
写真左が縦方向、右が横方向に取り付けられています。
これは大工さんが気分で適当に貼っているのではありません。
上から貼る材料によって下地の向きが違うんですね。
縦に長いものを貼るときは、横向きに胴縁を止めていきます。
逆に横に長いものを貼るときは、縦向きに胴縁を取り付けます。
写真では、左に横方向に貼る塗装下地のサイディング、
右の壁に、無垢板を縦方向に貼る仕上げなので、
角で見切って、下地を変えているんです。
横方向に貼るものとしては、
左官下地のバラ板なども横方向に貼るため胴縁は縦方向です。
またガルバリム鋼板サイディングは、縦方向に貼るので胴縁は横方向が多いです。
一般的なサイディングはデザインにによって横に貼ったり、縦に貼ったりします。
ちなみに横方向に胴縁を貼ると通期の空気が逃げないのでは?
と思われるかもしれませんが、実は横に貼る胴縁には穴が開けてあって
その穴を通して空気が抜けるように用になっています。
(写真ではわかりにくくてすいません!)
また、横向きの胴縁をぴったりくっつけるのではなく
わざとすき間を空けて貼っていたりします。
縦方向も場所によっては同様にすき間を空けるところがあります。
一見雑に見える胴縁の張り方は、下地だから手を抜いている、という訳ではなく
理由があってすき間を空けているんですね。
実際は足場があって、足場のシートが掛かっているのでこの写真のように見ることは少ないですが、
外壁を貼る前にこの胴縁が見える時、向きによってどんな仕上げかを想像するのも
マニアックな楽しみ方です(笑)