
安本の木の家づくり日誌
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フレイルと住まいの考え方
最近フレイルと言う言葉を耳にすることが増えてきています。
フレイルとは、
「『加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下し た状態』を表す“frailty”の日本語訳として日本老年医学会が提唱した用語である。フレイル は、要介護状態に至る前段階として位置づけられるが、身体的脆弱性のみならず精神心理的脆弱 性や社会的脆弱性などの多面的な問題を抱えやすく、自立障害や死亡を含む健康障害を招きやす いハイリスク状態を意味する。」
と老年医学学会で定義されています。
日本人の平均寿命は延びていますが、いわゆる健康寿命とは異なります。
健康寿命と平均寿命の間の期間にフレイルの期間が含まれると思われます。
フレイルには、身体の虚弱、心の虚弱、社会的な虚弱があるともいわれ
家づくりの対策としては身体の虚弱について検討が必要です。
視覚、光や音、温熱に対しての感覚が鈍くなったりするため
住まいのバリアフリー化が重要です。
タイミングとしてはフレイル状態になってからの対応よりも
少し早めのタイミングが効果的なため、高齢者仕様と言うより
すべての年代の方が使いやすい家のあり方を検討するのが大事です。
手すりや段差をなくすことはもちろん
室温のバリアフリー化も大事です。
リビングと浴室トイレの温度差は大きいにもかかわらず、温度の感覚が鈍くなるとその差を感じずヒートショックを起こす可能性もあるからです。
また、若いうちは部屋の明るさが気にならなくても
年齢を経ると見え方が変わってきます。
特にキッチンなど手元を見る必要がある場所は、明るい照明計画にすることが大事です。
以前は気にならなかったダウンライトが暗く感じて個数を増やしたり、
より明るいキッチンライトに変更することもあります。
また火災対策にガスコンロからIHコンロに変える事例もありますが、
使用には慣れが必要です。またIHだから安全とも限りません。
IHの天板は使用していると意外と熱くなります。
そのため火が無いと思って天板を触ると火傷することあります。
こうした仕様勝手が変わる変更は、身体がまだ元気なうちに対策をすることが大事です。
慣れの助走期間を準備するためです。
プランや水回りなどは変更するとなれば多額の費用が掛かるため
建築される世代によっては将来対応も踏まえた家づくりも重要です。
将来対応とはすなわちフレキシブルな間取りです。
作り込みすぎず、住まいに余白を作ることが将来対応につながります。
対して、家の基本性能 耐震と温熱環境のレベルは最初から上げておく必要があります。
特に温熱環境は、現在の国の指標のレベルが低いため
国の基準以上の温熱環境が求められます。
敷地の面積によりスロープなどが難しいこともあるかと思いますが、
段差昇降機などでも対応できることがあります。
すべてをパーフェクトに求めず代替え手段も含めて検討することが大事です。

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