安本の木の家づくり日誌

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人工大理石は石ではありません!

2021-03-29

カテゴリー「家づくりのヒント

投稿者 安本峰樹

キッチンの天板は、対面のオープンキッチンの採用が増えてから

選択肢がかなり増えています。
以前はステンレス一択だったのが、
木製や人工大理石、人造石やセラミックなどなど。
それぞれ質感が異なるため好みのキッチンダイニングの雰囲気を彩ることができます。
中でも人工大理石、通称 「人大(じんだい)」は、様々なパターンが有り値段もこなれてきたため
採用が増えています。
でも人工大理石は、大理石と付きますが石ではなく、樹脂なんですね。
石に似せた樹脂板です。
でもとてもよくできているので、パッと見た感じ大理石に見えます。
最大の特徴は樹脂であることによる加工性です。
L型の天板やシンクなど継ぎ目無く止めることもできるため、
複雑な形状や大きなキッチンでも現場加工できれいに仕上げることができるんですね。
半面、樹脂であるためステンレスよりは熱に弱く、色の汚染性もあります。
またシンクを人工大理石にした場合、万が一食器を落とすとステンレスよりは割れやすいです。
この割れば、食器だけでなく、人工大理石の本体の割れの場合が有ります。
以前住まい手の方が、包丁の角を当てたので天板が欠けた、という事例もあります。
ただ、補修は可能です。
このように、人工大理石にはデメリットもあるのですが、
フルオープンキッチンで大きく天板を作る場合、ステンレスでは基本の生材料の寸法が決まっているため、
あまり大きな天板になるとものすごく費用が上がる欠点があります。
ステンレスの制作天板の場合、天板の小口(角の部分)と裏の折り返し部分があるので
その部分も含めると生ステンレス板をすべて天板には使えないんですね。
そうしたことからフルオープンキッチンでは人工大理石が多いです。
それぞれの素材にはメリットだけではなく、デメリットもありますが
一番大事なものは好きなものを使う、ということかなと思います。
少々デメリットがあっても好きなものなら気にならないものです。
一旦使うと四六時中目にするキッチンの天板は合理性だけでない
「好き」という指標?も大事だと思います。
好きなものを使うということが、メリットデメリットを超えて後悔しない素材選びかと思います。

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