安本の木の家づくり日誌

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耐震補強はどこまでする?その目安

2021-07-16

カテゴリー「災害に強い家づくり

投稿者 安本峰樹

数多くのリフォームの工事で話題に上がる耐震補強。

リフォームの内容にもよりますが、壁や仕上げ天井などをさわる場合は、
耐震補強工事おお勧めいたします。
地震による家の損壊は、その家に住む人だけでなく道路塞いだり隣地にも迷惑をかけることになります。
地震に対して家を強くするためには、壁の補強が一番大事です。
昔の家でも筋交い(斜めに木を入れる補強方法)などで対策を取られていますが、
筋交いの固定方法やサイズが適切でなかったり、
筋交いが入っていても向きが逆だったり、どこかのリフォーム工事の際に
切断してしまっていたりと、効果を発揮しない筋交いもあります。
現在は、筋交い補強の場合は必ず金物を使って取付しますし、
構造用合板を貼ることで構造壁を固めることも多いです。
また、家を軽くすることも大事です。
と言っても家の荷物を減らすとかではなく、
大きくは瓦屋根の見直しです。
昔の瓦は土を載せて陶器の瓦を載せているので非常にお重く
また重いものが上の方にあるので安定が悪いんですね。
軽い屋根、金属やスレートもありますがデザイン的に瓦でないと似合わない家もありますので
その場合は軽量瓦を金物止めで使います。
そうしたいろいろな技法を使うにしても大事なのは、耐震診断と耐震補強設計です。
まずは適切に診断・調査をしてその結果をもとに補強計画を立てます。
その補強計画を立てるときの目安として、評点という点数があります。
1.0が今の耐震基準を満たしている数値で、1.5以上あればかなり強くなります。
ところが旧耐震(昭和56年以前の建物)の場合個の評点が0.2や0.3が圧倒的に多いです。
中には、0.08とか0.1などもあります。
耐震診断は基本的に非破壊検査なので安全側で診断することになりますので数値は悪く出ますが
どちらにしても、地震にはかなり弱い家が多いです。
では、どこまで補強するのか?という事ですが
一つの目安としては評点1.0を目指して補強をします。
建築基準法上の強度辺りまで目指すわけですが、
実際は1.0まで上げようとすると、かなりの工事内容になる事が多いです。
そうした場合、予算の兼ね合いでとても1.0まで上げられないという事もあります。
その次点としては0.7は最低めざしましょうという事になります。
0.7あれば安全かと言われると、必ず安全ですとは言えません。
1.0でもパーフェクトではないので、数値の上を目指すときりがないです。
でもパーフェクトを目指して、お金をためて補強を先送りにするよりは、
0.7でも今すぐ補強をする方が良いのでは?と思います。
というのも、家のウィークポイントは耐震性だけではありません。
実際に解体してみて、雨漏りやシロアリ、設備の水漏れなどわからなかった箇所が出てくることもあります。
こうしたこと早めの対処が重要です。
現在はコロナ禍でリフォーム自体を控える傾向がありますが、
ワクチンも普及しだして、今まで見送っていたことを実行されると思います。
その際、リフォームでは耐震補強もぜひ候補に挙げてくださいね。

 

筋交いや合板で家の壁をしっかり固めます
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