屋外での無垢板の使い方。。。4

無垢の板は、基本的に経年劣化します。
それを承知で使うのが、木の家です。
コンクリートでも、鉄でも劣化して朽ちます。
どんな素材でも、劣化は避けられません。
私たちKJWORKSは木の家で建てる工務店です。
ですから、経年劣化が当たり前の素材としての木材を使う限り、経年劣化による雨漏れや腐朽によって安全性を脅かすような使い方をしてはいけません。
例えば外壁に板を張るのであれば、その下地外部から侵入するであろう雨水に対しての対策を取る必要があります。
2階バルコニーに無垢板を張るのであれば、その下地を構造体と分離する形で雨水が構造体に侵入させないことが大切です。
また、バルコニー板の場合、傷んだら取り換えの利く設置方法が大事です。
板塀のように雨水が流れ落ちる部分は板は長期間腐りません。
けど、床となる場所では板の反りなどで雨水が溜まり、やがてその部分が腐ります。
針葉樹の杉やヒノキであっても、影になって乾きにくい部分などは7年ぐらいで腐ります。
10年もすれば確実に傷みます。
ですから、10年から15年すると、必ず、デッキやバルコニーのやり替えの依頼が来ます。
10年や20年といわず、30年か40年の耐久性のあるデッキ材も木材にはあります。
ご覧の写真は、彩都くらしの杜のコラボカフェのデッキです。
既に16年経ちますが、全く問題無しです。
但し、針葉樹に比べると材料や加工費が倍しますから、新築時には総予算を考えた時には、ついつい減額対象になって、安い素材へ減額されがちな部位です。
けど、最近は、お客様に対して、10年後を考えれば、2倍のお金を払う訳ですから、結果同じ。。。
むしろ、20年40年先を考えれば、腐り難い木材を採用したほうがかなりお得なわけで。。。
私は、「頑張って30年先を考えた木材を使ってください!」
っと、ようやく言えるようになりました。
ほぼ毎月のように10年15年経ったお客様のデッキやバルコニーの板張替えのご依頼をいただきながら。。。
樹脂ではない、腐り難い木材の採用をお願いすることにしています。
最近は、防腐処理した木材も現れていますが、まだまだ量産価格にはならず、自然の腐り難い木材のほうが安い状況。
最近の異常な気象変化を考えると、屋外を含めた暴風雨対策は、更に創意工夫が必要となっています。。。
常に学習を怠ることなく、学び続けるのが木の家づくり工務店の宿命と考えております!